ヘルスケア・医療 2026年更新

臨床検査室の認定審査を行う第三者機関一覧

ISO15189やCAP、CLIAなど国際標準に基づく臨床検査室認定を行う審査機関の網羅的リストです。認定範囲、審査プロセス、国際相互承認の状況を含む詳細情報を提供します。

収録データ項目

機関名
認定規格
本部所在国
認定件数
国際相互承認
審査サイクル
適用分野
ウェブサイト
設立年
地域カバレッジ

データプレビュー

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機関名認定規格本部所在国国際相互承認
公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)ISO 15189日本ILAC MRA署名機関
College of American Pathologists (CAP)CAP LAP Standards米国
A2LAISO 15189:2022 / CLIA米国ILAC MRA署名機関
United Kingdom Accreditation Service (UKAS)ISO 15189:2022英国
Deutsche Akkreditierungsstelle (DAkkS)DIN EN ISO 15189ドイツEA/ILAC MRA署名機関

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臨床検査室認定における第三者審査機関の役割

臨床検査の品質と信頼性を担保する上で、第三者認定機関による客観的な審査は不可欠です。ISO 15189を中心とした国際標準に基づく認定制度は、現在約60カ国で義務化されており、80カ国以上で相互承認されています。認定を受けた検査室の報告書は国際的に受け入れられるため、グローバルな医療連携において重要な基盤となっています。

主要な国際認定規格

ISO 15189は医療検査室の品質と能力に関する国際標準規格であり、2022年12月に第4版が発行されました。前分析・分析・後分析の各段階における技術的能力と品質マネジメントシステムの要求事項を規定しています。一方、米国ではCLIA(Clinical Laboratory Improvement Amendments)による規制があり、約20万の検査施設を対象としています。CAPやCOLAなどの認定機関は、CLIAの要求事項を満たす審査プログラムを提供しています。

国際相互承認の枠組み

ILAC(International Laboratory Accreditation Cooperation)は、ISO/IEC 17011に基づき運営される認定機関の国際組織です。2000年には28経済圏から36の認定機関がILAC相互承認協定(ILAC MRA)に署名し、現在ではさらに拡大しています。2026年1月1日には、ILACとIAFが統合しGlobal Accreditation Cooperation Incorporatedが発足し、新たなMRAのもとで運営されています。地域レベルでは、欧州のEA、アジア太平洋のAPAC、南米のIAAC、アフリカのAFRAC、アラブ地域のARACなどの地域協力機関が活動しています。

地域別の認定機関の特徴

地域代表的認定機関特徴
日本JAB、PJLAJABは2005年にJCCLSと協同でISO 15189プログラムを開始。保険収載項目を中心に認定
米国CAP、COLA、A2LA、TJCCAPが最大で8,000超の施設を認定。A2LAはCLIAとISO 15189の統合審査を提供
欧州UKAS(英国)、DAkkS(独)、COFRAC(仏)フランスでは2009年に全医療検査室の認定が義務化。英国はCPA統合後に体制強化
アフリカSANAS(南アフリカ)1996年設立。ILAC・IAF設立署名機関。WHO/AFROはSLIPTAプログラムを推進
国際JCI2003年に検査室基準を初版発行。米国外の施設を対象に3年サイクルで審査

認定取得のプロセスと審査サイクル

ISO 15189:2022認定の取得には、最低6ヶ月間の外部精度管理(PT/EQA)プログラム参加が求められます。初回認定後は通常3〜5年の有効期間があり、年次サーベイランス審査が実施されます。A2LAは2024年8月に米国初のISO 15189:2022認定を発行しました。UKASでは年1回の審査と4年ごとの再審査が標準的です。CAPは60カ国以上で8,000超の施設を認定し、2026年には21の新規PT/EQAプログラムを開始する予定です。

認定機関の選定における考慮事項

認定機関を選定する際は、以下の要素を総合的に評価する必要があります:

  • 国際相互承認:ILAC MRA署名機関であれば、認定証明書と試験報告書が国際的に受け入れられます
  • 審査範囲:生化学、血液学、病理学、遺伝学など、自施設の検査領域がカバーされているか
  • 地域要件:国や地域の法規制で指定された認定機関があるか(例:米国のCLIA Deemed Status)
  • 審査アプローチ:JCIのトレーサー手法のように、患者中心の包括的評価を行うか
  • コストと頻度:認定取得・維持コストと年次審査の負担

検査室認定は単なるコンプライアンスではなく、検査の技術的妥当性を継続的に保証し、患者安全と診断品質を向上させる戦略的投資です。

よくある質問

Q.ISO 15189とCAP認定の主な違いは何ですか?

ISO 15189は国際標準化機構(ISO)が定める国際規格で、ILAC相互承認により80カ国以上で承認されます。一方、CAPは米国病理学会が運営する認定プログラムで、米国内で「gold standard」とされ、CLIA Deemed Statusを持ちます。ISO 15189は品質マネジメントシステムと技術的能力の両面を規定し、CAPは包括的なチェックリスト方式で詳細な基準を設けています。国際展開する施設ではISO 15189、米国市場重視ならCAP、両方取得する施設も増えています。

Q.認定取得までにどの程度の準備期間が必要ですか?

一般的に初回認定取得には1〜2年の準備期間が必要です。品質マネジメントシステムの構築、文書体系の整備、職員研修、内部監査の実施、最低6ヶ月の外部精度管理プログラム参加が求められます。既存の検査室で部分的に品質システムがある場合は短縮可能ですが、ゼロから構築する場合は十分な期間を見込む必要があります。認定機関による事前コンサルティングやギャップ分析サービスを活用することで、効率的な準備が可能です。

Q.年次維持審査ではどのような点が評価されますか?

年次サーベイランス審査では、前回審査での指摘事項の是正状況、内部監査と是正措置の記録、外部精度管理の結果、不適合管理とインシデント対応、文書管理と記録の維持状況、職員の力量評価と継続教育が主に評価されます。UKASでは年1回の訪問審査、CAPでは2年ごとのオンサイト審査が標準的です。検査項目の追加や施設変更があった場合は、scope拡大のための追加審査が必要になることがあります。

Q.国際相互承認がない認定機関を選ぶデメリットは?

ILAC MRA署名機関でない場合、認定証明書と検査報告書が他国で自動的に受け入れられない可能性があります。グローバルな臨床試験や国際医療連携に参加する際、追加審査や二重認定が必要になる場合があります。ただし、国内法で特定の認定機関が指定されている場合(例:米国のCLIA、フランスのCOFRAC)は、その地域での事業に必須となります。国際展開を視野に入れる場合は、ILAC MRA署名機関からの認定取得を推奨します。