HACCP認証審査機関とは
HACCP認証審査機関は、食品事業者が構築した食品安全マネジメントシステムが国際基準(HACCP原則、ISO22000、FSSC22000等)に適合しているかを第三者の立場から審査し、認証を発行する組織です。日本国内では日本適合性認定協会(JAB)や国際認定機関から認定を受けた審査機関が活動しており、食品製造業が輸出や取引先要求に対応するためには、これらの認定審査機関による認証取得が不可欠です。
主要な認証規格の種類
- ISO22000
- 食品安全マネジメントシステムの国際規格。HACCPの7原則12手順を含み、ISO9001の要素も統合。全世界で51,535サイトが認証を取得(2022年時点)。
- FSSC22000
- ISO22000をベースに、より厳格な食品安全管理を実践するためのGFSI承認規格。世界100以上の認証機関がライセンスを保有し、特に輸出企業で求められることが多い。
- Codex HACCP
- FAO/WHO合同のCODEX委員会が推奨する国際的な衛生管理手法。日本では2021年6月にHACCPが完全義務化され、全食品事業者が対応を求められている。
日本国内の審査機関の構造
日本におけるHACCP関連認証の審査機関は、大きく3つに分類されます。
| 分類 | 特徴 | 取得率 |
|---|---|---|
| 地方自治体(地域HACCP) | 都道府県・市区町村が独自基準で審査。中小企業向け。全国40以上の認定があったが、2021年HACCP義務化後は廃止が進行中。 | 6.8% |
| 業界団体 | 日本食肉加工協会、全国菓子工業組合連合等の業界団体が審査。HACCP支援法の指定機関として農林水産省に登録。 | 4.0% |
| 民間審査機関 | JAB認定を受けた第三者認証機関。ISO22000、FSSC22000等の国際規格に対応。グローバル展開企業で特に重視される。 | 14.4% |
世界の認証機関ネットワーク
食品安全認証は国際的な枠組みで運営されています。国際認定フォーラム(IAF)のCertSearchデータベースには2,335の認証機関が参加しており、認証の真正性を三者検証で保証しています。FSSC22000については世界で100以上のライセンス認証機関と1,500名以上の審査員が活動しており、主要プレイヤーにはSGS、Bureau Veritas、DNV、Intertek、TÜV SÜDなどのグローバル企業が含まれます。
日本で認定を受けている主要審査機関の特徴
SGSジャパンは世界最大規模のFSSC22000認証提供者であり、横浜に本社を置き日本国内での豊富な実績を持ちます。ビューローベリタスジャパンは世界約150,000社への認証実績を誇り、ISO22000策定時の技術委員会メンバーとして世界初の認定を取得した歴史があります。DNVビジネス・アシュアランス・ジャパンは神戸に拠点を置き、2006年からISO22000認証サービスを提供、ノルウェー本部を持つ160年以上の歴史を持つ認証機関です。
審査機関選定のポイント
- 認定範囲の確認:自社の製品カテゴリ(食品製造、包装、輸送等)が審査機関の認定スコープに含まれているか確認
- グローバル対応力:海外拠点を持つ企業は、現地でも認められる国際認定(UKAS、RvA、ANAB等)を持つ機関を選択
- 審査員の専門性:食品分野に精通し、複数のマネジメントシステム審査資格を持つ審査員が在籍しているか
- サポート体制:認証取得後の維持審査や規格改定時のサポート体制が整っているか