ペット同伴可能なホテルチェーンの現状
日本国内では近年、ペットツーリズム市場が拡大しており、主要ホテルチェーンがペット同伴対応施設を積極的に展開しています。BringFidoのデータによれば、日本全国で1,800件以上のペット受入可能施設が登録されており、このうちホテルチェーンが運営する施設は約180件と推定されます。
チェーン別の特徴と展開状況
共立リゾート「ルシアン旧軽井沢」は、2017年開業の全室ペット同伴可能ホテルとして、ドッグラン・ペットバス・ドッグサロンを完備し、館内レストランもペット同伴可能という徹底したペットフレンドリー設計が特徴です。
星野リゾートは、リゾナーレ八ヶ岳・那須・熱海の3施設でペット同伴に対応。20kg以下の中型犬まで受入可能で、1頭あたり5,093円(税込)の宿泊料でアメニティ一式を提供しています。
西武プリンスホテルズは、下田プリンスホテルを筆頭に複数施設でペット対応を展開。2025年7月には下田でビーチ直結の専用通路とドッグラン、ペット同伴可能カフェを新設し、受入対象を大型犬まで拡大しました。
東急バケーションズは全17施設中5施設(軽井沢・伊豆高原・箱根強羅・那須・山中湖)で「愛犬家族」シリーズを展開し、会員制リゾートの強みを活かした長期滞在型のペット旅行に対応しています。
アコーホテルズのグランドメルキュール・メルキュールブランドでは、南房総・浜名湖・京都宮津の施設でペット受入を実施。2025年にはペット用品メーカー5社と連携し、客室内アメニティの充実を図っています。
インバウンド対応と都市型施設
都心ではキンプトン新宿東京が、サイズ・犬種・体重制限なし、追加料金なしというグローバル基準のペットポリシーを採用。レストラン「District」ではペット専用メニューも提供し、海外からのペット連れ旅行者を積極的に受け入れています。
リブマックスホテルズ&リゾーツは、都市型ビジネスホテルでの「Dog×Stay」プランと、リゾート施設でのペット対応を両立。草津・鬼怒川・熱海・伊東など温泉地を中心に展開し、ドッグランや温泉入浴施設を併設する施設もあります。
高級会員制リゾートの動向
リゾートトラスト「エクシブ」は、那須白河・軽井沢・鳥羽・六甲など6施設で愛犬同伴専用ヴィラを運営。10kg未満の小型犬2頭まで受入可能で、厳格な「愛犬利用規程」を設けることで、会員の滞在品質を維持しています。
ペット同伴対応は単なる付加サービスではなく、施設設計・オペレーション・スタッフ教育を含む総合的な戦略です。ペットオーナーのリピート率は一般客より高く、ホテルチェーンにとって重要な収益源となっています。
選定時の注意点
- 受入条件の確認: 体重制限(10kg未満、20kg以下など)、頭数制限、犬種制限は施設により異なる
- 予防接種証明: 狂犬病・混合ワクチン接種証明の提示が必須の施設が多い
- 追加料金: 無料〜1頭5,000円程度と施設により大きく異なる
- 同伴可能エリア: 客室のみか、レストラン・ロビーも可能かを事前確認