夜間救急動物病院の最新動向
米国ではBluePearl(103拠点)やVEG(100拠点超)などの大手チェーンが24時間救急医療体制を全国展開している。日本国内でも主要都市圏を中心に夜間救急専門施設が増加傾向にあり、一次診療施設からの転送先として重要な役割を担う。
VECCS認証制度の重要性
Veterinary Emergency and Critical Care Society(VECCS)が定める認証制度は、救急施設の品質基準として国際的に認知されている。Level IからIIIの3段階で評価され、設備・人員配置・運営時間に基づいて判定される。
| 認証レベル | 主な要件 |
|---|---|
| Level I | DACVECC専門医常勤、VTS(ECC)認定技師在籍 |
| Level II | 24時間体制、認定獣医技師2名以上 |
| Level III | 救急対応設備完備、酸素・吸引装置常設 |
設備と専門性の実態
認証施設では救急受付・トリアージエリア(STAT area)に酸素供給システム・吸引装置・救急カート(crash cart)を常設。専用の麻酔・手術準備エリアには酸素供給と麻酔ガス回収装置を備える。高度施設ではCT・MRI・放射線治療装置(LINAC)などの画像診断機器も完備している。
北米では2020年からCOVID-19の影響で救急来院が25%以上増加した施設が多数報告され、スタッフの燃え尽き症候群(burnout)が深刻化している。
転送ネットワークの構築
一次診療施設にとって、夜間・救急対応可能な転送先の確保は経営上の必須要件となっている。電話帳や口コミではなく、認証レベル・専門医在籍状況・対応可能疾患などの構造化データに基づく連携先選定が求められる。